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熊野古道 和泉府中駅~熊取駅(写真付き) [熊野古道]

通勤ラッシュよりちょっと遅めの電車に乗り、和泉府中駅に到着したのは10時前。
駅から熊野古道へ向かい、すぐにあるのが泉井上神社という神社。

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この神社が経営していると思われる幼稚園が隣にあり、10時という時間帯であるにもかかわらず、
保護者の車が頻繁に出入りしていて、園舎からも子供の元気な声が聞こえる・・・そういう雰囲気の神社です。

この拝殿の奥、本殿の横あたりでしょうか、「和泉」の国の語源となった和泉があります。
(写真では分っかりにくい・・・↓)

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以下、看板からこの和泉の由来を引用します。

大阪府指定史跡 「和泉清水」 昭和52年3月31日指定

 古くから「国府清水」または「和泉清水」とよばれ、霊泉として祭られるとともに、農業用水として周辺の農地を潤してきた泉である。
 社伝によると、泉は、神宮皇后の新羅出兵の際、一夜にして湧き出たことから霊泉として祭られるようになったという。
 水は常に清らかに澄み、その味は甘露であるとして広くその名を知られ、豊臣秀吉も大阪城に運ばせて、茶の湯に用いたという。
 ここは古来、和泉国和泉郡和泉郷とよばれた地であるが、「和泉」という地名も、また「泉井上神社」の社名もこの泉に由来すると伝えられている。

    平成10年3月   和泉市教育委員会

引用終わり。

国の名前の由来にもなったっていうくらい由緒正しき泉なんだから、
もっと丁重に祭って欲しい気もする。

それにしても、前々から思っていたんですが、
何で、「泉国」じゃなくて、「和泉国」なんだろうね。「和」が余計じゃないすか?

もしかして、「倭・和」の国の泉の国という意味でしょうかね。

神社を後にし、熊野古道をひたすら南下する。

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ちょっと迷いながらも、前述の井ノ口王子跡を発見する。
これ以降、まともな文化財に出会うことがないとも知らず、揚々と足を進める。

「右 小栗街道 信達郷 和歌山」と刻まれた道標や、池田王子など、
私のバイブル、宇江敏勝氏監修「熊野古道を歩く」には掲載されているが、発見できず。

このままではたいしたネタもないまま終わってしまうんではないかと危惧し、
少し古道からそれるが、久米田池周辺へ行ってみることにした。

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ため池にしてはやけに大きい。なんでも、大阪府で一番大きなため池だそうだ。
歴史も古く、「隆池院縁起」によると、奈良時代に造られたとされています。

池の周りは遊歩道が整備され、新しく、清潔な空間。
説明板も要所要所に設置され、歴史を分かりやすく感じ取ることができました。

つづいて、隣にある久米田寺です。

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説明板の類が乏しくて、どういう寺であるかってのは分かりづらいんですが、
割合どの建物も新しく再建されたようで、境内も広く、
清潔感のある、堂々とした伽藍構成でした。

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真言宗のお寺らしく、四国八十八カ所になぞらえた観音様と御大師様が合計176躰、ずらりと立ち並んでおりました。

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久米田寺の隣の家の庭のような所に、岸和田市指定文化財の五輪塔がありました。
ちょうど高野山の奥の院にあるような形ですね。
でも、これがどういういわれがあるのかとか、説明板の類が無く分かりませんでした。

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久米田寺大師堂の前に「鎮座」していたミケネコ君、、、ちゃう、ミケネコさん

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久米田寺近くのお地蔵さん。この辺は何故かお地蔵さんが多いですね。

つづきまして、久米田公園です。

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隣が中学校なので、生徒の声が常に聞こえている、そんな公園です。
この辺は古墳が多いと言うことで、円墳、前方後円墳のような遊具?が目に付きました。
周りに巡らされた埴輪、水は張ってないけどお堀のようなものもあって結構本格的な「遊具」
でも、肝心の石室がない・・・画龍点睛を欠くとはこの事ですね・・・

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公園の奥には本物と思われる円墳がありました。
なんとっ!円墳の中に入れて、しかも登れました(^^ゞ
残念なことに、ここでも肝心の石室がどこにあるのか分からない・・・

完全にお墓の扱いではなく、憩いの施設の扱いでした。

文化財に恵まれた久米田の地。
ただなあ・・・ボクに言わせればちょっと浅い感じがするんだ。
設備が新しくてきちんと整備されているのが逆に・・・というのもあるんですが、
肝心の文化財を生かし切れていない感があるんです。

消化不良の感を抱きつつ、元の熊野古道のルートへ戻った。

                                                  つづく

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